第5集 ローズ



もくじ 
  『 手放すときにおこること… 』 

  『 言葉 』 

 

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『 手放すときにおこること… 』

今まで大切にしてきたモノ・こと・関係・生き方・・・
もっていたら なんだか心がきゅうくつになってきた
手放そうかな・・・

すると いろんな思いがわいてきた

ほんとにいいの?
きゅうくつなんて気のせいじゃない?
迷い・不安・常識・人の目・ためらい・・・

手放そうかというときにおこること どうしてる?

語ろうよ

 


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●手放したくても手放せないものがある。細かいことにこだわってしまうパターン、執着。あれこれ堂々巡り。答えは出てこない。それを手放したいな。別な方向に変えていく方法があるのではないかな。

●20代の頃はすごく働きたくて焦っていた。30代はあきらめようと。最近はまた働きたいと思うようになった。でも焦っていなくて、ゆっくり体力をつけていこうと思っている。

●まず学業を手放した。仕事を一所懸命にやって出世して、きゅうくつになって、病気をして、仕事も手放すことに。今、どうしようかな。きゅうくつにならずに楽しくできたら最高かな。人の目は気にしないことにしている。ただ、ためらいはある。

●私は今、手放す苦しみの最中。過去に年単位で苦しんだことがある。頭でいっぱい考えて、そもそも手放すことは間違っているのでは、とも思った。たまたま「あきらめ力」という本を手にした。あきらめることは力を発揮すること。あきらめることで次のことが手に入ると。「前向きにあきらめればいいんだ!」と覚悟がついた。

●大切にしてきたモノ、生き方がある。病気になるまで抱えてきた。自分の中で押し合い。どっちが勝つか。手放そうとすると、すごく苦しい。胃カメラの造影剤が落ちていかずに胸にあるような苦しみ。テレビで山中教授のお話を聞き、人間としてひとつずつあきらめていって、全部あきらめて死ねたらいいな、と考えた。

●失恋したときに、頭では「もう忘れたよ」と思っていたけれど、心の中では「あの頃に戻りたい」という気持ちがすごく強くて。それがストンとなくなった日が来て、不思議だった。頭ではもう手放したと思っているけれど、心では手放せないでいたときは、つらかったです。 

●最近、部屋の片づけをしているんです。いつか使うんじゃないかと取ってあるものを全部捨てた。さっぱりする。気持ちも前向きになった。昔の資料、サイズの小さくなったワイシャツ、がんばって捨てた。今は、捨てるモノを探している感じ。

●手放すから、得る――。

●今の話を聞いて思い出した。モノを捨てられない性格だった。30を過ぎてから捨てられるようになった。ランドセルを捨てようとして、中から「どんなときも」の歌詞カードが出てきた。小学校に行けなくなった頃を思い出して、泣けてくる。「学校においで」の手紙も捨てられなかったけど、捨ててすっきりした。

●給料明細をビリビリに破って捨てた。過去と決別。一歩と言わずとも半歩踏み出せたのかな。

●賞状って、捨てられますか?

●トロフィー取ってある。あ~、いらないよね~。

●卒業証書、取ってある。

●去年、書類を全部捨てた。それでも捨てられなかったものは、永年勤続の証書と退職のときの写真。

●もらったときは誇らしかった。今はそれがあるから、次のステップに踏み出すときの不安になるのかな~。捨てちゃおう。

●上司からもらった「ありがとう」のメモ。捨てられない。

●そういうものがあるから、まだ仕事している夢を見るのかな。

●「えい!」とゴミ袋に入れて捨てたことあります。「次、行こう!次!」みたいに。

●過去にしばられて未来に行けない。

●過去を捨てたくて、モノを捨てようとするのかな。

●小さいときは、親の言うことをきく優等生。いい子ちゃんでいることに違和感が生まれた。ダメな自分を受け入れる。ダメな自分でもいいんじゃないか、と思えたら、楽になりましたね。何事もちゃんとやらなきゃと、がんじがらめに自分をしばっていた。

●極端に自分を追い込むことをやめたら、すごく楽になった。

●私も真面目な優等生だった。苦しくなって手放した。最近、人から「マイペースだよね」「空気読まないよね」と言われて、さざ波だった。なりたい自分になれたはずなのに…。

●自分は陰で努力しようかなと。

●自分は、まだ手放す〝とき″ではないのかな。多大なエネルギーを費やしたもの、こだわりは、手放したくないな~。一言で言えば、個性。この人生を歩んできたもの。それには思い切り執着したい。自分が自分の人生をどう変えるか―。そこに葛藤している。

●このテーマはドンピシャ。まさに今、このことに苦しんでいる。人に相談しても、最終的に決断するのは自分だ。ただ、人に話すことで、気持ちは少しすっきりする。「あきらめる」か、「とことんやる」か。 

●手放すには、気持ちを共有できる仲間がいるといい。

●手放せないつらさはあっても、楽しい未来を思い描くことで、ちょっと気が楽になる。今まで大切にしてきたことへの感謝。「ありがとう、ありがとう」をいっぱい言うことで、何かが変わるかな?

●自分の未来像は明確なんです。そこにたどり着くまでが長い。寄り道しちゃう。過去のイヤな思い出も、自分には大切なもの。先生は「宝」と言った。親との出来事、学校でのいやだったことは、宝。

●今、仕事を始めて3か月。ようやく慣れてきた。ふと思う。この仕事をいつまで続けるのかな? 過去に挫折した仕事をまたする日が来るのか、来ないのか、と考え出す。手放すか、挑戦するか、常に頭の中にありますね。

●手放すことが、今後のチャンスになるんじゃないかなと思って。

●自然に機が熟すものと、決意をもって手放すものとがあるんだろうな。相田みつを風に「だって大切だったんだもの」と(笑)。
自分をねぎらうことなんだなあ、と思いました。

●ぐちゃぐちゃ悩むのは、自分もみんなも同じだったんだ~、とわかって力をもらいました。

●自分が執着しているものを極めてみたい。徹底的に掘り下げて、納得してから手放したい。そのとき、何が見えてくるかな?

●あー、今日はとても楽しかったです!


第76回 2014年4月12日

 

 

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『 言葉 』

 

日常にある「言葉」
あたりまえのようで、けっこう難しくありませんか?

相手を想うだけでOK
でも、言葉を使うことで、より理解が深まることもあると思う

もっと相手の気持ちを理解したい
もっと私を理解してほしい
そして、自分の気持ちと向き合うためにも必要な「言葉」
だけど、言葉だけでは表しきれない気持ちがある
言葉の向こうにある気持ちを、のせてみたい

言葉について、語り合ってみませんか?

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●両親にTVのリモコンの操作法を教えてもらうとき、「もう少し静かにしゃべれないのか」と言われる。理不尽に思う。どういうトーンで話せばいいのかな?

●話す時の態度や表情の方が、言葉よりも大切だよと相談機関で言われた。自分は笑顔が苦手なので、笑顔の練習もした。今は笑顔で話せるようになったかなと思う。

●話す内容よりも笑顔が大切なんだなあ。僕は、もしかすると深刻な顔で話しているのかな? 表情は苦手な分野だな。

●言葉で人を傷つけることもできるし、言葉で救うこともできる。だから言葉を大切にしたいと思っているけれど、言葉足らずになって相手にうまく伝わらないことがあって、もどかしく思う。

●自分が使った言葉を、相手は違う意味で受け取ることもある。色合いの違う言葉がある。一つの言葉にも、明るい意味と暗い意味がありますね?

●サラッと話したつもりでも、相手の受け取り方は違うことがある。体調やコンディションにもよるのかな?

●自分の気持ちや思ったことを上手く話せるようになると楽になるのかな?

●相手にわかってもらいたくて、言葉を使ったがゆえに、かえって混乱を招くこともあるのが怖いな。

●「ふるさと」という言葉をきいて、田園風景を思い出す人もいる。マンハッタンの高層ビルを思い出す人もいる。

●わかってもらおうと思って説明しすぎて、自分が何が言いたいのか、迷子になっちゃうこともあるな。

●「説明しすぎないこと」を心がけている。説明を求められれば説明するけれど、求められないときは、しばらく待ってみることにしている。

●「言葉の向こうにある気持ちをのせてみたい」と思う。どうしたらいいのだろう!?

●「言葉だけでは表しきれない」と思う。よくしゃべる人は、「しゃべること」が得意な表現方法なのだろう。けれども、「絵や文章を書くこと」で伝えるという方法もある。

●感謝の表現が苦手です。苦手だから、絵や刺繍の手作りにして贈りたいと思うけれど、それが出来上がった時には、相手とのご縁がなかったりして…。

 

●言葉はキャッチボール。相手が投げてくれた時、自分は返せていなのじゃないかなと不安になる。

●caféのドアを開けて入るとき緊張するけれど、「おはよう」の挨拶だけで楽になることもある。そのような言葉を言えるようになりたい。

●人から言葉がほしいとき、自分の言葉で説明して言葉を求めることが難しい。

●言葉には、言葉の向こうにある気持ちが乗っていると思う。たとえば語り部。戦前の言葉で話す。地方の言葉で郷土史を話す。その時のそこにある歴史や生活があり、言葉に「ある意味合い」があるように思う。その時のその人の想い、同じ言葉だとしても違ってくるのかな。

●つながるcaféに来るまでは「ちゃんと言葉にしなきゃ」と思っていた。相手を想うだけでOK、と聞いた。相手に通じているんだって信じてから話すのもいいし、伝えたい想いを心の中で思うだけでもいい。そんな風に思えると私には言葉が身近になってくるのかな?

●話していて、相手に通じているかが心配になったときは、「今の伝わった?」って聞くようにしている。たいていの人はウンウン「伝わった」って言ってくれる。伝わったって確証はないけれど、安心感があるし、続きを話しやすくなる。

***休憩*****

●「ありがとう」と「ごめん」の言葉を言うことが一番難しいな。

●電話で声のトーンで自分の状態が分かると人から言われる。単純だから。

●「ここまで伝わった?」と途中で聞くこと。気持ちを受け取れる。

●「ことば」は思い出すきっかけになる。

●深読みしてしまうことがある。もっと素直に受け止めたい。

●私も深読みしてしまう。電話では特に相手のトーンをそっけなく感じて、自分が何かしたかな、と考えてしまう。

●気持ちの欲求、つながる手段として言葉を使うのかな。

●言葉に隠れている感性に自信をもてない。

●言葉は助けてくれている。「手に汗をかいています」と伝えれば緊張感が伝わる。

 

●私が言葉が好きなのは、言葉を読んだり聞いたりして、すーっと心にはいってくるから。

●言葉の素敵さって、言葉の意味合いが自分の中を流れていくから。歌詞が好き。発した人は意味合いがあるだろうけれど、受け取り手に、受け取り方をゆだねられているから。同じ曲を聴いても、同じ歌詞をその時々で違って受け取ることができる。

●不登校の頃、朝に頭が痛くなって、昼になると治まる。相談室でそのことを話したら、「それはからだことば。言語化できないから体で表現してるんだよ」と。おもしろいなーと感じた。

●以前に、「あまり言葉通りに受け取らなくていいんだよ。記号だから」と言われたことがある。一方で「言葉を変えることでよい方向に持っていける」と習ったり本で読んだりした。本当は思っていないことを言葉だけ変えてもいいのだろうか?バランスのとり方に悩んでいる。

●自分の気持ちと向き合うための言葉をどうやって探せばいいのかな。言葉が見つからないときがある。

●本を読むと、こういう気持ちの時はこういう言葉があると広がっていくから、私は読書の中で自分を表現する言葉を学べたらと思っている。

●私は、本を読むと、自分に合うか合わないかが分かる。客観的・中立的な内容のものが合う。その人の考え方を書いた本は自分には入ってこない。

●ネットの中に書かれている中傷や批判の言葉は、「ことばの暴力」だと感じる。ストレス発散で言葉を軽視しているのではと思う。気持ちを表現することは大切だけど、過激になり過ぎないように言葉遣いを学びたい。

●言っていることと、やっていることの違う人の言葉は信じられないな。

●コミュニケーションの手段として、言葉でラリーをするやり方は私には難しい。自分が0か1になってしまう。くっきり自己表現するか、疲れて黙ってしまうかのどちらか。自分にもほどほどで、人にもほどほどな、ソフトな言葉を使うことは難しい。

●言葉や表現のことをこんなふうに一緒に考えられる。そういう場がcafé以外にも広がってくるといいなあ。

●私は本を読むことが苦手だが、擬音が自分に役に立つ。びよーん、どよーん、ごわん、ゴワッなど。ダンスをやっていて、その言葉の中にリズムがあるんだろうな。

●皆さんの気持ちを聞けて楽になれました。

   第87回 2014年10月29日